捨てたもんじゃない。
2002年10月8日派遣社員の方ならご存知な方もいるはず。
「紹介予定派遣」。
事前に定めた期間を派遣で就業し、期間終了後にクライアントとスタッフが双方合意の場合、スタッフは晴れてその企業の正社員になる、というもの。
企業にとってはスタッフの働きぶりをみてから正社員雇用を決められるし、スタッフにとっては正社員になる前に本当にその会社が自分と合うか合わないかを見極められる。
3ヶ月前。Sさんは3ヶ月の派遣契約期間で「紹介予定派遣」として私のクライアントに就業した。
彼女が大学を卒業して正社員で働いたのは誰もが名前を知っている上場企業。でもSさんはそこでの仕事にやりがいを感じられずに1年半で退職。そしてその後上京し、うちの会社に登録。
登録時「自分自身が任される仕事はなく、誰かから頼まれたものをさばいていく仕事でした。」
と前職について語った彼女。
「自分の責任で仕事ができる、そんなやりがいのある仕事がしたいんです」。
彼女に今回の仕事の内容を説明したとき、ぜひやりたい、と意欲的な返事が返ってきた。
その後クライアントと彼女との事前打ち合わせも無事終了し、派遣がスタート。
仕事に対しては非常に真面目な一方で、明るく気さくな性格だった彼女。
派遣先の評価も上々だった。
そんななか、私と彼女は・・・・
ひとつ年上だけれど、新卒で入社した時期が同じ2001年の春ということ、大学が私と同じ関西方面の大学だったということから話が弾んで。
いつの間にか一緒に飲みに行くほどの仲になった。
飲んだ席で盛り上がった。お互いの就職観から学生時代の話・・・いろんな話をしていくうちに、思ったのは彼女が本当に誠実で芯のしっかり通った素敵な女性だということ。
「ひゃっかさん、私今の職場でがんばって正社員になります!」
グラス片手にそう笑顔で言った彼女。
でも。結果的に、その言葉は叶わなかった。
残念なことに、派遣して2ヶ月目に派遣先クライアントの採用計画が変わり正社員をとらないことが決まったのだ。
新卒で入社した会社を1年半で辞めてしまった彼女は「二社目は長く勤めたい」と何度も口にしていた。
そんな彼女に。通常の派遣ではなく初めから「正社員の紹介」か「紹介予定派遣の紹介」のどちらかだけにこだわっていた彼女に、私は「派遣3ヶ月」という無駄な職歴を重ねてしまった。
誰が悪いというものでもない。
これは『紹介「予定」派遣』なのだから・・・。
派遣契約終了後正社員になるorならない、の意思確認をする際、スタッフからNOを言われる場合もあれば、今回のようにクライアントからNOを言われてしまう場合もある。そんなケースは初めてではない。
そう思ってみても彼女が正社員目指してどんなに必死で仕事をこなそうとしていたか、どんなに必死で新しい職場で馴染もうとしていたかを知っている私は悲しいやら悔しいやら申し訳ないやら・・・とにかくいろんな感情があふれてそのことを彼女に伝えたあと涙をこらえることができなかった。
私よりはるかに落ち着いた表情で、
「本当に残念ですけど・・・でも残り1ヶ月しっかりがんばります」
そう言ってくれた彼女。
今日は彼女がスタートしてから3ヶ月目。
派遣契約終了日。
「次の仕事、探します!」
今のクライアントでの正社員採用がなくなったことを話したとき、私は必死でそう言ったのに結局Sさんの次の仕事は決まっていない。
気まずい思いを抱きつつ、それでも3ヶ月間頑張りとおしてくれた彼女に感謝を言うと彼女はにっこり笑った。
「私こそありがとうございました。
残念ながらここでは正社員になれなかったけどやっぱりいい仕事を紹介してもらったと思います。次の仕事もひゃっかさんに紹介してもらいたいのでよろしくお願いしますね」。
・・・・ああ。
私のこの仕事って。
「紹介予定派遣」。
事前に定めた期間を派遣で就業し、期間終了後にクライアントとスタッフが双方合意の場合、スタッフは晴れてその企業の正社員になる、というもの。
企業にとってはスタッフの働きぶりをみてから正社員雇用を決められるし、スタッフにとっては正社員になる前に本当にその会社が自分と合うか合わないかを見極められる。
3ヶ月前。Sさんは3ヶ月の派遣契約期間で「紹介予定派遣」として私のクライアントに就業した。
彼女が大学を卒業して正社員で働いたのは誰もが名前を知っている上場企業。でもSさんはそこでの仕事にやりがいを感じられずに1年半で退職。そしてその後上京し、うちの会社に登録。
登録時「自分自身が任される仕事はなく、誰かから頼まれたものをさばいていく仕事でした。」
と前職について語った彼女。
「自分の責任で仕事ができる、そんなやりがいのある仕事がしたいんです」。
彼女に今回の仕事の内容を説明したとき、ぜひやりたい、と意欲的な返事が返ってきた。
その後クライアントと彼女との事前打ち合わせも無事終了し、派遣がスタート。
仕事に対しては非常に真面目な一方で、明るく気さくな性格だった彼女。
派遣先の評価も上々だった。
そんななか、私と彼女は・・・・
ひとつ年上だけれど、新卒で入社した時期が同じ2001年の春ということ、大学が私と同じ関西方面の大学だったということから話が弾んで。
いつの間にか一緒に飲みに行くほどの仲になった。
飲んだ席で盛り上がった。お互いの就職観から学生時代の話・・・いろんな話をしていくうちに、思ったのは彼女が本当に誠実で芯のしっかり通った素敵な女性だということ。
「ひゃっかさん、私今の職場でがんばって正社員になります!」
グラス片手にそう笑顔で言った彼女。
でも。結果的に、その言葉は叶わなかった。
残念なことに、派遣して2ヶ月目に派遣先クライアントの採用計画が変わり正社員をとらないことが決まったのだ。
新卒で入社した会社を1年半で辞めてしまった彼女は「二社目は長く勤めたい」と何度も口にしていた。
そんな彼女に。通常の派遣ではなく初めから「正社員の紹介」か「紹介予定派遣の紹介」のどちらかだけにこだわっていた彼女に、私は「派遣3ヶ月」という無駄な職歴を重ねてしまった。
誰が悪いというものでもない。
これは『紹介「予定」派遣』なのだから・・・。
派遣契約終了後正社員になるorならない、の意思確認をする際、スタッフからNOを言われる場合もあれば、今回のようにクライアントからNOを言われてしまう場合もある。そんなケースは初めてではない。
そう思ってみても彼女が正社員目指してどんなに必死で仕事をこなそうとしていたか、どんなに必死で新しい職場で馴染もうとしていたかを知っている私は悲しいやら悔しいやら申し訳ないやら・・・とにかくいろんな感情があふれてそのことを彼女に伝えたあと涙をこらえることができなかった。
私よりはるかに落ち着いた表情で、
「本当に残念ですけど・・・でも残り1ヶ月しっかりがんばります」
そう言ってくれた彼女。
今日は彼女がスタートしてから3ヶ月目。
派遣契約終了日。
「次の仕事、探します!」
今のクライアントでの正社員採用がなくなったことを話したとき、私は必死でそう言ったのに結局Sさんの次の仕事は決まっていない。
気まずい思いを抱きつつ、それでも3ヶ月間頑張りとおしてくれた彼女に感謝を言うと彼女はにっこり笑った。
「私こそありがとうございました。
残念ながらここでは正社員になれなかったけどやっぱりいい仕事を紹介してもらったと思います。次の仕事もひゃっかさんに紹介してもらいたいのでよろしくお願いしますね」。
・・・・ああ。
私のこの仕事って。
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