営業志望の女。

2000年12月14日
「何回生?」    「4回生です」
「就職決まった?」 「決まりました」
「へえ。どこ?」  「人材派遣会社です」
「なにすんの?」  「営業です」

ここで一瞬会話が止まる。こんなやり取り、はじめてのことじゃない。
女性の営業って、そんなに珍しい???

全員営業からスタートと決まっている私たち新卒内定者の中にも「営業は不安」という女の子がいる。
確かに、厳しい仕事だ。ノルマは当然ある。飛び込みだってやるし、人材業界はクレーム産業、何かしらトラブルが起こってひたすらクライアントに謝る、なんてことだってザラだろう。遅くまで残業だってする。体力的にも精神的にも厳しい。

それでも「営業志望です」と言い続けた私。

就職活動を始めるにあたって、
まず事務系は性に合わないと思った。
パソコン関係も×。
一日中机に座ったままの仕事は無理。
外に出る仕事。人と接する仕事。目標がはっきりしていて、成果もはっきりと出る仕事。

・・・以上、自分の特性や希望を考えたら・・・

・・・営業?
・・・営業。
営業!

単純。

営業はどんな会社にも存在する職種。就活当初はもちろんいろんな業界に足を運んだ。やがてその中でも、「企画提案のできる営業」に目をつけ、その後さらに実際に見た中で興味を持った業界(広告、印刷、人材)に絞り・・・。
今に至るというわけ。

「女性の営業は厳しいですよ」

面接のなかで何十回と聞いた言葉。特に私は営業先が個人ではなく企業ということにもこだわったので、「女性の」は強調された。
何十社と落とされる。
自分という「商品」を売り込むことにこれほど苦労するのなら、営業は向いてないんじゃないか。そんなふうに思ったことだって、一度や二度ではない。

初めて内定が出たのは6月。営業で内定だったけれど、希望の業界ではなかった。そこからがまた長い。結局今の内定先から内定が出たのは9月末。
大変さの度合いなんて、人それぞれちがうけれど
「楽して決まった」人間では、決して、ない。

なんで営業なの?と聞かれる。
別にバリキャリを目指しているわけじゃない。
でも社会人としてのスタートを切るなら「営業」。
そんな思いがあった。
・・・あくまで「スタートを切るなら」であって、
この先どうなるかはわからないけれど。

女性の営業。
「強かさ」は必須条件かもしれない。

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